風に乗って空を泳ごう

世界にひとつの布小物を制作する嘘とミシン。日々感じたことや体験したことを気ままに綴ります。

関西ひとり旅④完結編

関西ひとり旅、最終日は市内から京都の西郊に位置する栂ノ尾まで、バスに揺られること1時間。 山の中に佇む世界遺産「高山寺」へ。ここはお茶の発祥地、そして「鳥獣人物戯画絵巻」のふるさとである。 夏に札幌で開催され全巻見ることを制覇した私は「鳥獣戯…

光る君に会いに 関西ひとり旅③京都→大阪編

関西2日目の朝。朝ごはんはホテル近くの老舗の珈琲店で食べた。モーニングが思いのほか値上がりしていたことに軽く衝撃を受け、さらにマーガリンでソテーされたオムレツに少し胸焼けしながら、体力が必要な暑さなので頑張って全部平らげた。 これがあると安…

乙女とおっちゃんの狭間でゆれる 関西ひとり旅②京都編

2泊3日の関西ひとり旅は2泊とも京都の烏丸にあるホテルを予約していたので、エゾシカカツカレーですっかり充電完了したあとは、京阪電車で祇園までやってきた。 毎度お馴染み、お香の「尾張屋」さんに寄った。母に頼まれた買い物をするためだ。 珍しく雨戸…

モチベ上げてこ 関西ひとり旅②大阪編

「ほんの少しだけでいいから暑さが和らいでいるといいな、もう9月だし」と淡い期待を抱きつつ降り立った神戸空港。出迎えてくれたのは、全身にまとわりつくザ・アジアな湿気。 「やはり暑さのレベルが違うわ関西は」 3日間元気に歩き通すためにはこの暑さに…

day trip Tokyo →宇野亞喜良展

イラストレーター、グラフィックデザイナーとして90歳を超えても元気にご活躍中の、私の大好きなおじさま、宇野亞喜良さん。 初期から最新作までを網羅した過去最大規模の展覧会が東京オペラシティアートギャラリーで開かれると知った時から、行けるタイミン…

③春休みだよ男メシの旅・大阪編

「春休みだよ男メシの旅」最終日は広島から新幹線で大阪に移動してきた。 宿泊したホテルは阪急インターナショナルホテル。梅田にある豪華な5つ星ホテルだった。 私もこれほど素晴らしいグレードのホテルは、円高絶好調だった時代の海外でしか泊まったことが…

②春休みだよ男メシの旅・広島・宮島編

朝食レストランにこんなかわいいドーナツコーナーが。 今回泊まったオリエンタルホテル福岡のビュッフェには50種類以上のメニューがおしゃれに並んでいて、色合いを考えながらオリジナルの一皿を作るのが楽しかった! 豊富なメニューの中には豚骨ラーメンや…

①春休みだよ男メシの旅・福岡編

3月末、夫の勤続30周年と息子の大学再入学を好機として、久しぶりに家族3人で旅行した。 実は家族旅行に関しては、2年前の高校卒業時にみんなで行こうと強引に予定したものを前日に「どうしても行きたくない」とごねられ、キャンセルしたという苦い思い出が…

神戸のメルスリー

3月末、家族で旅行に行った神戸で30分だけ時間をとって寄った大好きな手芸用品のお店「Rollo antiques」。 以前このお店は、京都と神戸に一店ずつあったので、京都に行った時には必ず寄って材料を買うのが大きな楽しみだった。が、いまは神戸・三ノ宮のこの…

each &every / day trip Tokyo

ほぼ行くのを諦めていたところを「行っておいで」と夫に背中を押され、半年ぶりの東京日帰り旅へ。 関東はどんより曇り空だった。でも東京タワーが見えてくると気分が上がる。 行きの飛行機は得意のLCC。成田空港から渋谷までのバスの中、小腹が空いた時のた…

雪舟庭園にゆるキャラ発見・京都3日目

京都最終日は気持ちの良い秋晴れの空の下、ホテルを少し早い時間に出発。乗ったタクシーの運転手さんはお話好きの感じの良い人で、これから向かう東福寺の塔頭寺院の中でご自身が一番好きだという秘密のお寺を教えてくれた。ふとみると車内には「ワンピース…

ハイテンション住職とくいだおれの夜・京都2日目

京都はモーニングの用意がある珈琲の名店が多いから、朝ごはんには困らない。 今回はホテル近くの「高木珈琲店」で賑やかにモーニングを食べた。コーヒーから立ち昇る湯気、ほわほわのスクランブルエッグ。向かいには、孫の顔を見ながら元気にお皿を平らげる…

花街めぐり・京都1日目

先日、京都へ久しぶりに行ってきた。今回は札幌から一緒に母と妹、大阪から姪が合流する女三世代の旅。 母ファーストだからスローペースで、行く場所を厳選し、移動はほぼタクシーを利用するという贅沢な二泊三日だった。 到着してホテルにチェックインした…

Smile

闘病中だった父方のおじが亡くなり、告別式に参列するために函館に行ってきた。 母、妹、そして私。それぞれのスケジュールや諸般の事情を考えると泊まらずにいこうということになった。往復10時間かかる函館までの、叔父を送る短くもハードな日帰り旅へ。 …

日常的な空想 Day trip Tokyo

5月の末、日帰りで東京へ。 懐かしき雑貨店「魔女卵」で買ったあちゃちゅむの「いつでも眠たい人」の顔が刺繍された靴下を素足にはいて。それでも全く寒くないくらい、東京の街はもう初夏の気温でした。 昼に東京駅に着いたので、八重洲地下街にある南インド…

東京・大竹伸朗展 

2022.11.11(金)〜12(土) 《宇和島駅》1997年 金曜21:00便〜土曜21:00便の飛行機使用という短い滞在ではあったけれど、約1年ぶりに東京へ行ってきました。 目的はミナの2023春夏コレクションの予約展示会と、東京国立近代美術館で開催されている「大竹伸…

青森・りんごの旅④最終回「街ぶら弘前」

十和田から2時間ほど車を走らせ、弘前に移動してきた。街としては青森市や八戸市の方がずっと栄えているが、弘前で古い洋館や教会が見たいと思ったのだ。 映画のセットかと思うような立派な日本家屋。実業家、藤田謙一氏個人が大正時代に建てた別荘だ。 藤田…

青森・りんごの旅②「酸ヶ湯温泉」

青森県立美術館からは宿泊地に向かって八甲田〜十和田ゴールドラインと呼ばれる山道を1時間ほどかけて走った。 事前調べにより、ヘアピンカーブと絶景が続く道だと知っていたので、宿には日が落ちる前に着く予定で美術館を出発。途中、山の向こうに陽が落ち…

青森・りんごの旅①「つづく」

今年の秋のひとり旅は、中学校の修学旅行以来の青森へ!千歳空港から青森空港までの飛行機は乗ったと思ったら着陸した。その間たったの35分。 上空から海を見ている時「泳いでも来れるのではないか?」と思ってしまうほど近かった。 空港から歩いて1分のレン…

きっと風になって空を泳いでる

8月も終わろうという頃、闘病中だった叔父がこの世を去りました。 母と弟である叔父はとても仲が良く、叔父が大学院生だった頃、私の家で一緒に住んでいたこともありました。幼かった私や妹と自然の中でたくさん遊んでくれ、また人生で大事なことを教えてく…

パッチワークの丘へ

先月のこと。旭川〜美瑛のコースで車を運転し、ひとり旅をしてきた。 泊まった旭川のホテルは一人で過ごすにはもったいないくらい広くて快適だった。まだまだ観光客が戻ってきていないからか、部屋をアップグレードしてくれたのだ。 カゴが好きすぎて、今回…

LOVE TOYA

日曜日。よし、よく晴れてる!前日にヨガでちょっと無理してギックリ腰気味ではあったけど、この日が最終日の展覧会を見るために、洞爺湖まで車でひとっ走りしてきた。 吉田卓矢《いきものたちが宿る帆布(キャンバス)》。 吉田さんは蘭越町にアトリエを構…

札幌・小樽 さくらだより

5月に入って札幌にも桜が咲き出したので、 ヨガの帰り道に遠回りして公園の桜並木を歩いたり、短い春の景色を今年も楽しみました。 実は最近いろいろと身内のことで問題というか心配ごとがあって、悩んでいるうちに4月はあっという間に過ぎてしまいました。 …

懐かしい場所 東京trip ②

初台のオペラシティギャラリーを出る時、以前から贔屓にしているヴィンテージショップ《緑園》さんが浅草から移転してリニューアルオープンしているのを思い出した。ギャラリーからは徒歩圏内。地図アプリを片手にのどかな商店街をぷらぷらと歩き、珍しく迷…

和田誠展 東京trip ①

5月以来の東京ひとり旅。 モノレールの窓から見える秋の東京の景色は、空気が澄んでクッキリ見える。この季節にいつも思うことだが、緑と無機質なビル群に雲ひとつない秋の空がセットになったこんな光景は、ホンマタカシが撮る東京の写真のようだ。 朝一番の…

アルテピアッツァへ

母の誕生日の日曜日。 久しぶりに遠くへドライブでも、と思いたち 妹も一緒に美唄のアルテピアッツァへ。 ここは彫刻家・安田侃さんの作品が点在する自然豊かな芸術公園。 市民の憩いの場とされているが、無料なのが申し訳ないくらいあまりにも贅沢で洒落た…

焼肉温泉ホテル

昨年より確実に行動範囲が狭まっているのは私だけではないはず。 今年の8月は北海道も連日記録的な暑さであったのに、海もフェスもビアガーデンも行けない夏だった。 思い返せば「ああ、暑い」と言いながら毎日ひたすら息子にごはんを作っている夏だったよう…

愛しい偶然

そろそろ時効だよねと判断し、5月の緊急事態宣言下の東京に、一泊だけ遊びに行った時のことを書こうと思う。 梅雨入り直前の東京の空はグレーの曇天、湿気は酷く、 ただ歩いているだけで背中に汗がじっとり。 でも久しぶりの小さな旅に心の中は軽やかだった…

風景の色 景色の風 /feel to see 東京日記③

東京スピリチュアル一泊旅行のもう一つの目的。 それは青山スパイラルで開催されていたミナペルホネン の展覧会『 風景の色 景色の風 / feel to see 』を見ることだった。 2019年から東京・神戸で開催されてきた『つづく展』の締めくりのような展覧会で、両…

銀座のモーニング 東京日記②

宿泊したホテルは銀座松屋の裏手という華やかな場所にありながら、アンティークショップや瀟酒なレストランの名店が並び、パリの街角のような雰囲気があった。 買い物をしなくてもレストランで食事をしなくても、 歩いているだけで豊かな気持ちになれる銀座…