風に乗って空を泳ごう

世界にひとつの布小物を制作する嘘とミシン。日々感じたことや体験したことを気ままに綴ります。

2023冬《嘘ミ的ドラマ評》

すでに今年の春のドラマをどっぷり楽しんでいる今日この頃ではありますが、長らく放置していた「2023冬・嘘ミ的ドラマ評まとめ」を書きたいと思います! まずは世の中で一番話題に上がっていた、生まれ変わりドラマ《ブラッシュアップライフ》(日本テレビ)…

RRR

S・S・ラージャマウリ監督の《RRR》 ここ最近観た映画の中でも突き抜けて面白かった! さすが映画大国インド。スケールの大きさ規格外!エキストラの数、ラストエンペラー超え(個人的体感) 舞台は1920年、英国植民地時代のインド英国軍にさらわれた幼い少…

待ってる/一緒に/歌うとき

シーナ&ロケッツの鮎川誠さんに続いて、1月には高橋幸宏さん、そして先日、坂本龍一さんが亡くなってしまった。 我が夫は音楽好きで、結婚前はドライブ用に好きな曲をカセットテープの両面いっぱいに入れて渡してくれた。それによって私は新しい音楽を沢山…

まいた・種

「カエル展」の準備をしていた2月、知り合いの雑貨店店主のInstagramの投稿を見て「これは観に行かないといけないやつだ」とピンと来て駆けつけた展覧会がありました。2023.2.25-3.5 ギャラリー創にて開催された 小林重予 日記画+展 final 「まいた・種」 …

永遠の「kawaii」

美術を鑑賞というよりは遊びに行く感覚で、北海道立近代美術館で開催中の「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史」に妹と一緒に行ってきた。 昭和、平成、令和。多くの女の子たちが通ってきたサンリオ道。私も小学生の頃、サンリオショップでときめきの…

バビロン(と夢の話)

先日観た映画「BABYLON」。 賛否両論あるが私は嫌うことはできなかったな。 冒頭の豪華絢爛・狂乱の宴のシーンをぶったぎって「BABYLON」のタイトルバックがどーんと出るところまでは「ラ・ラ・ランド」を上回るインパクトがあった。ここまでは観客に思考す…

岸辺露伴展とガンニバル

NHKで放送されたドラマ「岸辺露伴は動かない」は、役者、脚本、音楽、映像すべてに美学が感じられる素敵なドラマだった。原作の漫画とはまた違う良さがあり、高橋一生が演じる露伴は美しかった。 この放送を記念して開かれた展覧会「岸辺露伴は動かない展」…

THE PINK CLOUD

ピンクの背景にグレーのタイトル文字。 このフライヤーの色合いとデザインに惹かれて観に行った映画「ピンク クラウド」。 ある日突然、世界中の空にロマンティックなピンク色の雲が現れる。 しかしこれが空気を吸いこむと10秒で死んでしまうという猛毒を持…

東京・大竹伸朗展 

2022.11.11(金)〜12(土) 《宇和島駅》1997年 金曜21:00便〜土曜21:00便の飛行機使用という短い滞在ではあったけれど、約1年ぶりに東京へ行ってきました。 目的はミナの2023春夏コレクションの予約展示会と、東京国立近代美術館で開催されている「大竹伸…

クワイエットジャーニー

2022.11.5(土)Zepp Sapporo 2020年のPerfumeの名古屋ドーム公演以来か、約2年ぶりに大きなライブに出かけてきた。 ドラマや映画の中ではなく、目の前に立つ姿を、歌う姿をずっと見たくて憧れ続けてきた人、菅田将暉。 チケットは、その争奪戦に勝つために…

絵本とわたし展vol.7 ②

「絵本とわたし展」今年わたしが選んだ一冊は、小林エリカ作・絵《わたしはしなないおんなのこ》でした。 作者は、アンネ・フランクの日記に書かれていた「わたしの望みは、死んでからもなお生きつづけること!」 という一文から着想を得てこの絵本を作った…

絵本とわたし展 vol.7 ①

11/6から11まで6日間にわたって開催された「絵本とわたし展vol.7」。 今年は札幌の歴史的建造物である札幌市資料館で開催されました。 ああ、なんて美しい眺めでしょう。 「憧れの資料館で展覧会ができるなんて」とギャラリー当番の日はウキウキでした! 入…

LAMB/ラム

大変、終わっちゃう〜と土曜の夜、急いで見に行ったヴァルディマル・ヨハンソン監督・A24配給映画「LAMB/ラム」。札幌でも上映してくれるところがあって良かった。 《アイスランドの山間で羊飼いをしている夫婦・イングヴァルとマリア。クリスマスの夜に産…

耳をすませば

平川雄一朗・監督・脚本「耳をすませば」を観てきました。 1989年「りぼん」で連載された柊あおいの漫画が原作で、そのあとジブリによってアニメ化された不動の名作。その実写化ということで、原作ファンには批判されて当たり前みたいな空気の中、製作陣には…

voice of wear

東京・神戸・福岡・青森を巡回した展覧会「ミナペルホネン /皆川明 つづく」。 展示の最後に「土」という部屋がありました。 そこは他の部屋に比べて照明も少し暗く、静かで。 長く愛用されてきたことがわかる、少しくたびれつつも強い光を放つミナの洋服た…

青森・りんごの旅④最終回「街ぶら弘前」

十和田から2時間ほど車を走らせ、弘前に移動してきた。街としては青森市や八戸市の方がずっと栄えているが、弘前で古い洋館や教会が見たいと思ったのだ。 映画のセットかと思うような立派な日本家屋。実業家、藤田謙一氏個人が大正時代に建てた別荘だ。 藤田…

青森・りんごの旅③「愛はとこしえ、十和田でうたう」

十和田市現代美術館へ。 美術館が建つメインストリートに着いてまず驚いたのは、普通に草間彌生さんの「愛はとこしえ、十和田でうたう」が遊具として置いてあったこと。 「まちに開かれた美術館」と謳っているが、開かれるにも程がある。草間彌生だぞ。 全く…

青森・りんごの旅②「酸ヶ湯温泉」

青森県立美術館からは宿泊地に向かって八甲田〜十和田ゴールドラインと呼ばれる山道を1時間ほどかけて走った。 事前調べにより、ヘアピンカーブと絶景が続く道だと知っていたので、宿には日が落ちる前に着く予定で美術館を出発。途中、山の向こうに陽が落ち…

青森・りんごの旅①「つづく」

今年の秋のひとり旅は、中学校の修学旅行以来の青森へ!千歳空港から青森空港までの飛行機は乗ったと思ったら着陸した。その間たったの35分。 上空から海を見ている時「泳いでも来れるのではないか?」と思ってしまうほど近かった。 空港から歩いて1分のレン…

peacefulな一日《ヨギ市》

9月25日。あっぱれヨガ日和な日曜日。 ヨガのレッスンと市場が合体した「ヨギ市」 無事開催されました。 オープン15分前。ヨギ市主催スタッフの皆さんと出店者たち全員が輪になって、短い瞑想をする時間がありました。 どんなに忙しくても心がざわついてい…

きっと風になって空を泳いでる

8月も終わろうという頃、闘病中だった叔父がこの世を去りました。 母と弟である叔父はとても仲が良く、叔父が大学院生だった頃、私の家で一緒に住んでいたこともありました。幼かった私や妹と自然の中でたくさん遊んでくれ、また人生で大事なことを教えてく…

わたしは最悪。

《わたしは最悪。》という変わったタイトルの映画を観てきた。英語のタイトルはTHE WORST PERSON IN THE WORLD この邦題、賛否両論あるみたいだけど私は好き。映画を見終わったあとにこの邦題の意味が決して悪い意味ではなく、逆説的な意味を持っていると感…

墓には花束、暑さには梅を

先日、母と妹を車に乗せて、道が混まないうちに早めに父と祖父母のお墓参りをしてきました。 今年はこんな花束を持って。 盆や彼岸にお花屋さんに並ぶ「いかにも仏壇・墓用」のけばけばしい花束があまり好きではなくて、ここ数年は花を自分で選びそれらしい…

歌声、赤髪

原作・原泰久「キングダム」週刊ヤングジャンプ連載/東宝・ソニー・ピクチャーズ配給 少年マンガやアニメの面白さを教えてくれたのは息子だ。もしも私の子どもが女の子だったら知らずにいた世界だったかもしれない。 先日、パート1の上映から3年の時を経てや…

Tシャツと平和

Tシャツのおしゃれについて。 ヨガに行く時は別として、Tシャツ一枚だけで出かけることはしなくなった。 どんなに新品だとしてもTシャツはなんだかやっぱり「家着」という感じが自分は否めない。 Tシャツを「外出着」として格上げさせるために、ネックレスや…

空白を満たしなさい andドラマ雑記

TV

NHK土曜ドラマ「空白を満たしなさい」が全5話で終了した。稀に見る傑作だった。 自殺を疑われたまま死んだ男が、3年後に生き返って突然妻の前に現れる。 最初は死の真相を追うSF的ヒューマンサスペンスかと思っていたら、最終的に「私はなぜ生きるのか」とい…

ピンク女子会

今週は久しぶりの友人たちとの会食の予定が2つありました。 ひとつめは息子の幼稚園時代からの友人たちとホテルのレストランでアフタヌーンティーティーの会。 3段トレーに乗った小さなお菓子のセット、それにハーゲンダッツアイスとTWGの紅茶の食べ飲み放…

ベイビー・ブローカー

あまり客足が伸びていないと見えてあっという間に上映回数が減らされてしまった。 是枝裕和監督作品『ベイビー・ブローカー』。 韓国の大スターたちを是枝さんの脚本で撮るとどうなるの?と興味津々だった映画を、観に行くことができた。 孤児院の赤ちゃんポ…

パッチワークの丘へ

先月のこと。旭川〜美瑛のコースで車を運転し、ひとり旅をしてきた。 泊まった旭川のホテルは一人で過ごすにはもったいないくらい広くて快適だった。まだまだ観光客が戻ってきていないからか、部屋をアップグレードしてくれたのだ。 カゴが好きすぎて、今回…

忘れた頃に阿部サダヲ

だいぶ前になるけれど、13年ぶりに監督業に復活したレオス・カラックスの「アネット」を映画館で観た。 人気スタンダップ・コメディアン(アダム・ドライバー)とオペラ歌手(マリオン・コティヤール)。その二人の間に生まれた娘アネットの波瀾万丈な人生を…