8月も終わろうという頃、闘病中だった叔父がこの世を去りました。
母と弟である叔父はとても仲が良く、叔父が大学院生だった頃、私の家で一緒に住んでいたこともありました。幼かった私や妹と自然の中でたくさん遊んでくれ、また人生で大事なことを教えてくれた人でした。
衰えゆく姿から亡くなる数時間前までを傍で見届け、そしてお見送りまで。その怒涛の日々は思った以上に自分の心にダメージを与えていたようです。
そんな訳でまたまたブログをしばらくお休みしておりました。
ぽっかりと心に穴が空いたまま、季節は秋に。
以前から楽しみにしていた展覧会の開催に合わせ、会いたい人に会いに、美瑛までドライブしてきました。
傷心日帰り旅です。
テラス席で新作のお菓子「花の首飾り」と無料サービスの珈琲でひと息つきました。
ここに来ると時が止まったかのように感じるのはなぜ…?それに空が高く、空気が澄んでいて心地よさ100%の富良野でした。
富良野から30分、美瑛の丘陵地帯に入るとさらに時間の流れが緩やかに。
美瑛の素敵なお店スイノカゴさんで始まったアンティークの展覧会「Skantique」展。
はるばるスウェーデンからやって来たSkantique店主のゆきこ嬢と約2年ぶりに再会できました。お互い変わらず元気に生きてあえることがこんなに嬉しいなんて…
大げさでも何でもなくて、最近は友人・知人の誰に会ってもそう思うことが多いです。(年なのか)
Skantiqueゆきこさんが自分の足で探して買い集めてきたアンティーク品は、他では見ることができないユーモアや手仕事の優しさがある貴重なものばかり。毎度ため息がでるような素晴らしさなんです。この展覧会を東京ではなく美瑛でやってくれることの奇跡よ。
私は、スウェーデンの名産品、アンティークのスポーンコリのバッグを持ち帰ることにしました。
スポーンコリは、限られた職人さんが樹齢250年ほど経った松の木を薄く剥いで、手で編んでゆくスウェーデンの伝統工芸品です。
大きな蓋つきのカゴなどは大人が腰掛けても割れないほど丈夫なので、何代にも渡って愛用することを可能にするそうです。
そしてもうひとつ出会ってしまった特別な品物がこちら。トナカイの角を削って作ったスカーフホルダーです。
なんと珍しや。スキーがモチーフになっています。
私にはじめてスキーを教えてくれたのは叔父でした。
猛吹雪のニセコの山で凍傷になりかけながら(←私がです)スパルタで教えてくれたおかげで、ワイルドな山スキーの面白さを知ることができました。
このタイミングで出会えた白いスキーのスカーフホルダー。縁だと思いました。
これからアクセサリーボックスからとりだすたびに叔父と心の中で会話をすることになると思います。
おしゃれだった叔父がそれを喜んでくれるといいのだけれど。