「マーゴット・ロビーが実写版バービー役。そんなん、かわええに決まっとる!」と思って「Barbie」を観に行ってみたら、問題提起だらけの濃い内容で驚いた。
夢のバービーランドの主人公、バービーは、あることをきっかけにボーイフレンドのケンと一緒に人間の世界に行くことに。そこは絶対的に女性が優位のバービーランドとは真逆の男尊女卑がはびこる現実社会だった。そんな人間界でバービーとケンが体験したことを元に、見る者に「あなたはいったい何者なのか」と問いかけ「フェミニズム」「マスキュリズム」「親子関係」などについても真正面から考えさせるのだ。もちろん皮肉とユーモアたっぷりに。
しかしまぁとにかく前半のバービーランドの描写は、映像も音楽も美術も作り込みがすごくて圧倒された。
いつでも晴れていて一年中夏のバービーランド。かわいいは、正義。毎日友だちとパーティーして、単なるアクセサリー程度にしか思っていないボーイフレンド・ケン(バービーランドでは、ケンは家も持たせてもらえないのだ。涙)と海辺へドライブして。これでもかと能天気な夢の世界が繰り広げられているバービーランドのインパクトは相当なものだった。リカちゃんじゃこうはいかないなぁ。
そしてライアン・ゴズリングにコメディとダンスやらせたらほんと最高。人間界から戻ったら強い男に目覚めて、急にマッチョ目指したり家父長制敷いて「ケンダム」作っちゃうくだりも。
「バービー」はアメリカで今も記録的大ヒットを飛ばしてるそう。日本では上映がもうすく終わりそうだけど。
おまけ: わたしの「定番バービー」たち。
少女時代はリカちゃんで遊んでいたけれど、大人になってからはバービーを集めてきた。特に50〜60年代の復刻版バービーが好き。なんといってもこの釣り上がった目にブルーのアイシャドウがいいし、この時代のファッションが抜群におしゃれ。