風に乗って空を泳ごう

世界にひとつの布小物を制作する嘘とミシン。日々感じたことや体験したことを気ままに綴ります。

春休みだよ男メシの旅①福岡編

3月末、夫の勤続30周年と息子の大学再入学を好機として、久しぶりに家族3人で旅行した。 実は家族旅行に関しては、2年前の高校卒業時にみんなで行こうと強引に予定したものを前日に「どうしても行きたくない」とごねられ、キャンセルしたという苦い思い出が…

オッペンハイマー

ロバート・オッペンハイマーは、第二次世界大戦中の原子爆弾開発においてリーダー的役割を果たした人だ。「原爆の父」として知られる。 かなり前からクリストファー・ノーラン監督の映画「オッペンハイマー」は、アメリカで大ヒット、アカデミー賞で7部門も…

2024年冬〜春《嘘ミ的ドラマ批評》

ゆっくり書く時間がとれず、去年から2クール分の感想記を書いていなかったのですが、変わらずドラマ鑑賞は続けています。 2024年明けてすぐスタートした冬のドラマ、今回最後まで観れたのは5本でした。 「君が心をくれたから」(フジテレビ) 恋人・太陽(山…

神戸のメルスリー

3月末、家族で旅行に行った神戸で30分だけ時間をとって寄った大好きな手芸用品のお店「Rollo antiques」。 以前このお店は、京都と神戸に一店ずつあったので、京都に行った時には必ず寄って材料を買うのが大きな楽しみだった。が、いまは神戸・三ノ宮のこの…

哀れなるものたち

祝・第96回アカデミー賞「美術賞」「メイクアップ・ヘアスタイリング賞」「衣装デザイン賞」受賞。そして「主演女優賞」にエマ・ストーン。 そりゃあそうでしょう! 鑑賞後も2.3日はぼーっと映像の世界に浸ってしまったほど、美術も衣装も独創的で豪華絢爛、…

枯れ葉

フィンランドのアキ・カウリスマキ監督。 世界中の戦争や紛争に嫌気がさし、引退宣言を撤回してまた映画を撮ることにしたという。 「枯れ葉」は貧しく孤独な中年男女、ホラッパとアンサが出会い、じれったいほどゆっくりと愛を育んでいく温かなお話だった。 …

とある雪のまちのアート

大通公園の雪まつり会場の端っこで札幌国際芸術祭の野外作品が展示されていると知ったので、買い物帰りの夕方に見に行ってみたら。 想像以上に夢の空間になっていて心が躍った! オーストラリアのENESSというアーティストの「Airship orchestra」という作品…

ゴールデンカムイ

漫画「ゴールデンカムイ」の実写版。 「山﨑賢人が不死身の杉元を演るってどうなんだろう。線が細すぎるし美しすぎないかな?」と思っていたけど、筋肉をつけて増量した身体は逞しくてかっこよく、身体能力の高さに目を見張った。 映画として見せ方が起伏に…

さよなら冷蔵庫

結婚した年からずっとわが家の大事な食料を冷やし続けてきたSHARPの冷蔵庫。 お正月明けに突然冷やす力が弱まり、アイスクリームを筆頭に冷凍食品が溶け出してきた。 無理もないな、勤続24年目だもの。とうとうお役御免の時を迎えそうということで、夫とヨド…

カラオケ行こ!

「カラオケ行こ!」が笑って泣けてすごくいい映画だった。 2月は私にとって神様みたいな海外監督の作品の公開が目白押しだから、忙しくてもう行けないけど、可能ならもう一度観たいくらい好きな作品だった。 この映画、合唱部部長の中学3年生の聡実くんと、…

22年ぶりの「アメリ」

新年最初に観る映画はデジタルリマスター版でスクリーンに蘇った「アメリ」と決めていた。 初公開されたのは22年も前のこと。 渋谷のシネマライズに並んで、満席のシートで見たことを思い出す。 毒があってファンタジックな世界全開のジャン=ピエール・ジュ…

PERFECT DAYS

今年最後に観た映画がこれで良かった。 ヴィム・ヴェンダース監督の「PERFECT DAYS」。 この映画の主人公、平山さん(役所広司)の仕事は公共トイレの掃除をすること。 規則正しい生活をし、無駄のない動きと真摯な姿勢でトイレをぴかぴかに磨く平山さんを見…

each &every / day trip Tokyo

ほぼ行くのを諦めていたところを「行っておいで」と夫に背中を押され、半年ぶりの東京日帰り旅へ。 関東はどんより曇り空だった。でも東京タワーが見えてくると気分が上がる。 行きの飛行機は得意のLCC。成田空港から渋谷までのバスの中、小腹が空いた時のた…

絵本とわたし展 vol.8

11月7日から札幌資料館で6日間に渡って開催された「絵本とわたし展vol.8」。 落ち葉とともに街がグラデーションを伴って美しく輝く季節に、資料館で穏やかに過ごした日々をありがたく思い返しています。 今年もこのクラシックな洋館にたくさんの方が足を運ん…

雪舟庭園にゆるキャラ発見・京都3日目

京都最終日は気持ちの良い秋晴れの空の下、ホテルを少し早い時間に出発。乗ったタクシーの運転手さんはお話好きの感じの良い人で、これから向かう東福寺の塔頭寺院の中でご自身が一番好きだという秘密のお寺を教えてくれた。ふとみると車内には「ワンピース…

ハイテンション住職とくいだおれの夜・京都2日目

京都はモーニングの用意がある珈琲の名店が多いから、朝ごはんには困らない。 今回はホテル近くの「高木珈琲店」で賑やかにモーニングを食べた。コーヒーから立ち昇る湯気、ほわほわのスクランブルエッグ。向かいには、孫の顔を見ながら元気にお皿を平らげる…

花街めぐり・京都1日目

先日、京都へ久しぶりに行ってきた。今回は札幌から一緒に母と妹、大阪から姪が合流する女三世代の旅。 母ファーストだからスローペースで、行く場所を厳選し、移動はほぼタクシーを利用するという贅沢な二泊三日だった。 到着してホテルにチェックインした…

ピンクの心

10月は毎年心が軽やかで、楽しい出来事が向こうからやってきてくれる気がする。自分の誕生月だからだろう。 先日、またひとつ年を重ねた。今年の誕生日ケーキに買ってもらったのはマロンケーキ。 一応息子にも「何の味のケーキが食べたい?」と聞いたら「栗…

Smile

闘病中だった父方のおじが亡くなり、告別式に参列するために函館に行ってきた。 母、妹、そして私。それぞれのスケジュールや諸般の事情を考えると泊まらずにいこうということになった。往復10時間かかる函館までの、叔父を送る短くもハードな日帰り旅へ。 …

オオカミの家

2018年、チリの監督レオン&コシーニャが作ったストップモーション・アニメ映画「オオカミの家」。 このポスターから放たれる、ただならぬオーラに「これ絶対好きなやつ」と直感して夜のシアターキノに出かけたら、狭いロビーは溢れんばかりの若者たちが。(…

ジェーンとシャルロット

シャルロット・ゲンズブールが、母であるジェーン・バーキンを撮影した初の長編監督作品 「ジェーンとシャルロット」を観てきた。 私は20代の頃、セルジュ・ゲンズブールをきっかけに60年代のフレンチポップスに夢中になった。そこからフレンチカルチャー、…

ダーチャ訪問記

存在していることが奇跡。宝物殿のようなお店、「しまくま堂」さんのダーチャ。 店主Kさんが旅をし、その審美眼で選び抜いた東欧やロシア圏のアンティーク雑貨を仕入れ販売しているお店だ。 ダーチャとはロシア語で「手づくりの小屋のある庭」のことを指すそ…

ピエロクラッチを持ってサーカスに

夏の終わりにサーカスを観に行った。 サーカスの世界が好きで、サーカスがモチーフの絵本を数冊持っているし、サーカス一座が出てくる映画にも好きな作品がいくつも浮かんでくる。 昔からサーカスに惹かれるのは、煌びやかさの中にどこか物悲しさが感じられ…

Barbie

「マーゴット・ロビーが実写版バービー役。そんなん、かわええに決まっとる!」と思って「Barbie」を観に行ってみたら、問題提起だらけの濃い内容で驚いた。 夢のバービーランドの主人公、バービーは、あることをきっかけにボーイフレンドのケンと一緒に人間…

「お」から広がる想像の世界

JAGDA(日本グラフィックデザイン協会)北海道ブロックによる、毎年開催されているポスターデザイン展を観に行った。 会場は大丸藤井セントラル7階スカイホール。 グラフィック作品には映画と同じで「今」の時代の空気が取り込まれていると思う。だからたく…

桃のおかげサマー

子どもが一緒にどこにでもついて来てくれた頃とは違って、「海だ!フェスだ!」と夏らしいところへ出かけるような派手な夏を過ごしているわけではないけれど。 7.8月に撮ったiPhoneの写真を振り返ってみると、まぁそれなりに楽しんでる感じだ。 数年ぶりに規…

君たちはどう生きるか

宮崎駿 監督・脚本作品「君たちはどう生きるか」 前宣伝をほとんどせずに公開するの流行ってるの?最近だと映画「スラムダンク」にドラマ「VIVANT」。 「君たちはどう生きるか」は、事前公表されたのはこの圧強めのポスターのみで、声優も中身も一才事前通知…

サロンで夏のアロマづくり

「好きな香りをブレンドしてアロマスプレーを作ってみない?」蒸し暑い日々が続く中、近所の友人が誘ってくれて素敵な自宅サロンへ。 女性なら誰しもが好きな香りがあるだろう。私の好きな香りは、京都に入るとそこら中で感じる「白檀」。朝に白檀の香を焚く…

Pearl パール

タイ・ウエスト監督 A24制作映画「Pearl パール」。 このポスターと予告編をみて「これは好きだぞ!」と第六感が働き、レイトショーで観てきました。 1918年のテキサス。のどかな農場。 動物たちと戯れるパールの姿が映し出されるところから映画は始まるのだ…

ギャラリーカモカモ

会社員時代、同僚である友人Sちゃんに誘ってもらい ある金工教室に通っていたことがあります。 札幌でも有名な金工作家、鴨下蓉子先生が主宰する金工教室です。その方と、同じく金工作家である息子さんが現在新しく営まれているギャラリーで、現在の生徒さん…