京都最終日は気持ちの良い秋晴れの空の下、ホテルを少し早い時間に出発。乗ったタクシーの運転手さんはお話好きの感じの良い人で、これから向かう東福寺の塔頭寺院の中でご自身が一番好きだという秘密のお寺を教えてくれた。ふとみると車内には「ワンピース」のキャラクターであるルフィーやローの小さなフィギュアが飾ってあったので「お好きなんですね?」と訊ねると、息子さんの影響でテレビアニメを見ているとのこと。とっておきのお寺を教えてくれたお礼に漫画の最新ワンピース情報をネタバレにならない程度に教えてあげた。
いきなり入り口近くにゆるキャラ発見!
出迎えてくれた女性のお話によると、90歳になられる前住職が描かれたものだそう。
朝の光の中に鹿おどしの音が響き、心身清まるったらありゃしない。
雪舟が作庭した鶴亀の庭。
鎌倉時代、幼かった雪舟は禅僧になるために修行に入るも大好きな絵ばかりを描いていて住職に叱られ、柱に縛り付けられ泣いていたという。ところが、落ちた涙を使って足で描いていた鼠の絵がものすごく上手なのを見た住職が「これは坊主をやらせてる場合ではない」と思い、大胆にも雪舟に作庭を依頼したという逸話が残っている。
中国に渡り、本格的に水墨画の勉強を始めたその後の雪舟の活躍ぶりを見ると、「住職、ナイス判断!」だし、ひとが好きなことで輝くには環境が本当に大事なんだと思わされるエピソードだ。
ちなみにこの庭は二度に渡って火事に見舞われ荒廃していたものを、昭和に入ってから私の好きな作庭の匠・重森三玲氏が復元している。
匠が新たに作庭した東庭をのぞむ、茶室にて。
丸い窓からこんにちは。楽しかったなぁ!
長く書き連ねた京都旅日記はこれにて終了。
行きの飛行機で坂本龍一さんの自伝が面白くて一気に読んでしまって、帰りに読むものがなく仕方なく空港で買った本。
ここ数年の母との旅行で撮影した写真は、全部小さなアルバムに製本してもらっている。
自画自賛だがこれがなかなかのクオリティ。今回も参加者全員にプレゼントした。