風に乗って空を泳ごう

世界にひとつの布小物を制作する嘘とミシン。日々感じたことや体験したことを気ままに綴ります。

オジたちの熱き戦い

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作る物や着る服には少女心を忘れない私なのだが、頭には少年漫画脳がぎっしり詰まっている。だから、恋愛映画よりも登場人物がほとんど男性のアクション映画が大好きだ。

もうジャッキー・チェンは日本ではもうあまり人気がないのか公開期間が短いまま終わってしまった映画「RIDE ON」。すごく面白かった。

ジャッキー、さすがに全盛期に比べたらアクションシーンは少なめで少しスピードは落ちたかなと思ったけど、70歳という年齢を考えるとすごすぎる!

今は落ちぶれたかつての伝説のスタントマン、ルオ・ジーロン(ジャッキー・チェン)。借金の肩にとられたかわいがっている馬チートォを取り返し、疎遠になっていた娘シャオバオとの絆を取り戻すために闘う物語。

脚本はかなりかなりベタであったが、そんな映画もいいんだよね、だってカンフー映画だもの。過去作品へのオマージュが感じられるシーンや「あの時の俳優が!ここに!」と気付かせるファンへのサービスもあって楽しかったなぁ。

アクションスター50年周年って!賞賛に値すると思う。


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パワフルなおじさんが主役の映画をもう一本見た。

こちらは初週の興行成績がすごいことになっていて大ヒット間違いなし、このクソ暑い夏に最高のエンタメ映画「KINGDOM 4 大将軍の帰還」。

主役は山﨑賢人だが、シリーズ最終章のこの映画の主役は完全に王騎将軍(大沢たかお)と 龐煖(吉川晃司)だった。

身体をでっかく作り上げた2人のおじさんが一騎打ちする場面は「馬陽の戦い」のクライマックスで最高地点だ。ここ最近の日本制作の戦国ものではあれほどの規模のエキストラ(馬含む)は見たことがないし。

原作がしっかり面白いのだろうから当たり前なのだけど、出てくる人物もみな個性的で主役級の俳優を時にはチラ見せで(シルバーの髪の毛に隠れて顔がほとんど見えない山田裕貴とか)贅沢に使っていて、そこも楽しめた。

丘の上に河了貂(橋本環奈)と 李牧(小栗旬)が並んだシーンでは銀魂を(李牧の優しい語り口は「花より男子」の花沢類だったけど)、 そして秦国の王・嬴政(吉沢亮)が部下たちを鼓舞するシーンでは「東京リベンジャーズ」のマイキーを思い出させた。

にしても、愛馬に跨ったまま絶命した王騎将軍は痺れるほどカッコよかった!まるで「ワンピース」の頂上戦争における白ひげと同じ…!とまた少年漫画脳の私は感動した。

部下を思いやり、叱咤し褒め讃え、国を守るために全身全霊で戦った「男の中の男」。気品溢れる王騎将軍を、理想の上司に認定したい。