風に乗って空を泳ごう

世界にひとつの布小物を制作する嘘とミシン。日々感じたことや体験したことを気ままに綴ります。

永遠の「kawaii」

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美術を鑑賞というよりは遊びに行く感覚で、北海道立近代美術館で開催中の「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史」に妹と一緒に行ってきた。

昭和、平成、令和。多くの女の子たちが通ってきたサンリオ道。私も小学生の頃、サンリオショップでときめきの時間を過ごしたものだ。マイメロの便箋を使って友だちに手紙を書いた時の緊張感。新しいキティちゃんの定規や給食の巾着を学校に持って行った時のドキドキ。日常生活の中にサンリオのキャラクターがたくさん潜んでいた事を思い出す。


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今はさすがにデジタルかと思うけれど、70年代はサンリオキャラクターは全部手描きだったのだそう。ブルーナさんが描いた「ミッフィー」もそうだけれど、線のわずかな歪みやインクの滲みが全体に優しさや味わいを加えていて、しみじみアナログは良いと感じる。

赤・黄・青。多色使いをせず、シンプルな色で構成されるパティ&ジミー。懐かしさも感じさせるけど、実は自分の好みの色の原点はこの「三原色」にあると気づかされた。

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いちご新聞のコーナー。昔いちご新聞はくるっと丸めてチャーム付きで販売されていたから、中を見ることが叶わなかったことを思い出した。お小遣いの中でシールや便箋セットなどを細々と買うので、いちご新聞を買う余裕がなくなってしまうことが多かったから、たまに買えると少し大人に近づけたような気がしたものだ。いちご新聞は今も発行されているので、今度サンリオショップで見つけたら買おうと思う。

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買い物をするとキャラクターの絵が描かれたビニール袋に入れてくれて、こんなおまけを一個つけてくれた。見覚えのあるチャームがいつくかあって、懐かしさが込み上げた。
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サンリオの前身、山梨シルクセンター時代に出版された本(今かなり高値で取引されてる)が、数は少なかったけれどショーケースに並んでいた。

宇野亜喜良内藤ルネのイラスト。やなせたかしの絵本。これらの魅力に気づくのは、だいぶ大人になってから。

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創成期のキャラクターデザイナーたちの制作室の再現。シンプルながら色使いが美しいこの部屋は屋根がついて独立したお家の形をしていて、それがいくつもフロアに並んでいたという。なんていう会社だ!
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70〜80年代のキティグッズコーナー。

「あの子はキティ」というこのレコードのB面の「ハローキティ」という曲を、妹が家の中で大声で歌っていた。それは少し調子っぱずれの子どもの声で私の耳に記憶されている。あまりの懐かしさに胸がキュッとなった。

 

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サンリオで販売してきた歴代の商品を展示したコーナー。「これ持ってた」「あれ懐かしいね」あちこちから女性たちの声が聞こえてきた。

記憶は朧げだが、私はこの赤い水筒を持っていたような気がしたし、これで学校の遠足に行ったような気がする。


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全身にキティちゃんを縫いとめたすんごいドレスはレディ・ガガのステージ衣裳。

ガガは好きだけれど、これをガガがまとうのは何か違和感が。「金の力でキティが買われた!」みたいで少し悲しいし、かっこいいガガが着るキティは「kawaii」とは違う。きゃりーぱみゅぱみゅなら似合うと思う。

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ギャラリーを出ると出張サンリオショップがあり、あり得ないくらいの列ができていた。普段並ぶのが本当に苦手なのだが、グッズをひとめ見たくて並んだ。

小学生の頃、ともにサンリオグッズを見せ合い語り合った今も仲良しの友人Yちゃんにお便りしようと思って、ポストカードと、自分用にキティハンカチを購入した。

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今日の装いはキティちゃんカラーで。

赤、青、黄。この3色をファッションに取り入れるのはインパクトがあって難しいような気がするが、赤と黄色を少量にすることで何とかなると思う。

私の「推し」は今も昔もずーっとキティちゃんだ。